賃貸住宅で玄関ドアや室内のドアがきちんと閉まらないというトラブルが発生した場合、まず最初に行うべきことは、管理会社または大家さんへの連絡です。賃貸契約においては、建物の維持管理は基本的に貸主側の責任となるため、ドアの修理や調整も管理会社を通じて対応してもらうのが一般的です。連絡する際には、ドアが閉まらない状況、いつから症状が出始めたか、考えられる原因などを具体的に伝えましょう。これにより、管理会社も状況を把握しやすくなり、スムーズな対応に繋がります。管理会社に連絡後、指示を仰ぎながら対応を進めることになりますが、その間にも自分でできることがいくつかあります。まず、ドアの周囲に物が挟まっていないか確認し、もしあれば取り除いてください。意外なものが引っかかってドアの閉まりを妨げている場合があります。次に、ドアヒンジ(蝶番)のネジが緩んでいないか確認し、もし緩んでいるようであれば、プラスドライバーで締め直してみましょう。ただし、ネジが錆び付いて固くなっている場合や、無理に締めようとするとネジ穴を潰してしまう可能性があるため、注意が必要です。また、ドアクローザーが付いている場合は、閉まる速度を調整することで改善する可能性もあります。ドアクローザー本体に調整ネジが付いていることが多いので、取扱説明書があれば確認し、調整を試みてください。ただし、油漏れなど明らかな故障が見られる場合は、自分で修理することは難しいため、管理会社にその旨を伝えましょう。自分でできる範囲の応急処置を試みても改善しない場合や、原因が特定できない場合は、無理せず管理会社の指示に従い、専門業者の手配を待つようにしましょう。賃貸住宅の場合、自分で勝手にドアやドア枠に手を加えることは、退去時のトラブルに繋がる可能性もあるため避けるべきです。管理会社との連携を密に取りながら、適切な対応を進めていくことが大切です。また、ドアが完全に閉まらない状態は、防犯上のリスクも伴います。修理までの間、可能な範囲で補助錠を使用したり、チェーンロックをかけたりするなど、自己防衛策を講じることも忘れないようにしましょう。
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